ベネッセSTEAMフェスタ2020

「ベネッセSTEAMフェスタ」とは?

全員が生徒であり,先生でもある学び合いの場

STEAMとは、Science, Technology, Engineering, Arts, Mathematicsの学問領域を横断し、実社会の問題解決に取り組みながら学ぶ、新しい学びのあり方です。文部科学省は2020年の新しい学習指導要領でSTEAMの考え方を取り入れた探究的な学びを重視しており、経済産業省は「未来の教室」事業において、一人ひとりのワクワクを中心に知ると創るが循環する「学びのSTEAM化」を提唱しています。この数年でSTEAMに取り組む学校が全国的に広がりつつあります。
一方、ベネッセコーポレーションは、「ロボットを作ろう、動かそう」合同発表会(2009年~)、新しい学びのワークショップや中高生の研究発表を中心とした「新しい学びフェスタ」(2011年~)、作ることによる学びをわかちあう「School Maker Faire」(2019年~)という教育イベントを開催するなど、10年以上にわたって多くの学校と共にSTEAMの実践に取り組んできました。そして、2020年からは新たに企業や大学のサポーターの協力もいただきながら「ベネッセSTEAMフェスタ」を開催することになりました。
このベネッセSTEAMフェスタは、多くの学校から中学生や高校生が集まり、各分野の専門家や企業人と対話し、交流する場です。生徒の皆さんは、他の学校に通う同世代に出会い、大きな刺激を受けるでしょう。また、専門家との交流を通じて、これから学びたいテーマが見つかったり、研究を深めるためのアドバイスを得られるかもしれません。大人の皆さんは、中高生の斬新な発想に驚いたり、真剣な取り組みに心を打たれるかもしれません。
フェスタは、世代や分野や立場を越えて多様な人々が出会い、互いに学びあう場であり、参加者全員で作り上げていく場です。そこに「お客様」はいません。全員が生徒であり,先生でもある場です。ぜひ皆さんの学びを持ち寄り、新しい学びを作り出していきましょう。

Interview

かえつ有明中・高等学校 副教頭 佐野 和之 教諭

STEAM教育の重要性
STEAM教育は目的ではなく、生徒の「ワクワク」を具現化する自己表現の手段として大切なものです。相手が求めるものをそのままトレースするのではなく、自分自身が本気で疑問に思うこと、良いと思うことを追求する力を養うことができます。
他校との交流が同質性の自覚につながる
「ベネッセSTEAMフェスタ」のような場で他校の教員・生徒と関わると、同じ学校のなかでどんなに「合わない」と感じていた生徒同士でも実は同じ価値観をバックグランドに持っていたということに気づく瞬間があります。
たとえば同じ「二足歩行ロボットをつくる」というテーマが提示されたとしても、他校の生徒はそこに至るプロセスがまったく違うことに気づく。同じ制服を着た生徒たちだけでは生まれなかった着想に出会う。そして、感動を覚えたり、時に敗北感を抱いたり。
生徒だけではないですよ。教員も学校の外に出て「想定外」に直面することで、価値観のブラッシュアップの機会をもらっています。

アウェイな場だからこそ自分の不足を素直に認められる
中高生にとって自分の至らない部分と向き合うことはすごく勇気がいることだと思うんです。でも、他校に行くことで素直に異質なものを受け入れる心の準備が整うんでしょうね。そして足りないことを卑下するのではなく、「もっと成長したい」という前向きな気持ちに昇華させることができる。
同時に、自分に足りないものは他人が持っているということに気づき、チームとして前に進むという考え方を身につけます。生徒はみんな、どんどん聴き上手になっていきますよ。


広尾学園高等学校 医進・サイエンスコース 川村綺佳さん

英語の論文との出会いが生んだきっかけ
STEAM探究活動のきっかけは「何か解決したい課題があった」という人が多いと思うのですが、私の場合は違いました。
学校の課外活動で出会った東北大の先生に、歩行者相互作用に関する英語の論文を「面白いから読んでみなよ!」と勧めていただいたのがきっかけです。大学で勉強するような物理学も含んだ論文だったので、最初は太刀打ちできず……。夏休みに物理の先生に特訓してもらい、面白さを理解できるようになりました。「せっかく英語で読んだんだから、しっかり内容を理解したい!」という探求心がモチベーションになっていたんです。人の動きが数式で表現されていることにも心を惹かれました。

学校の外に飛び出すことで感じた気持ち
高1になって「高校生によるMIMS現象数理学研究発表会」や学会など外に出ていく体験を多くさせてもらいました。そうすると、様々な人から注目されてるんだという事実や評価の声が嬉しくもあり、ちょっとしたプレッシャーでもあり(笑) 研究のモチベーションになりました。「渋滞の定義は何?」など、普段は言われないような鋭いコメントを頂けることや、同世代の子たちの研究に刺激を受けることも大きな価値です。
多様なフィードバックが次の道につながった
今は「待ち行列理論」を応用して、イベントなど大量集客があるときの電車の臨時ダイヤの研究に没頭しています。 2019年8月に参加した「School Maker Faire」で、まったく違うバックグラウンドを持つ大人からコメントをもらえたことが転換点のひとつでした。たとえば警備員をしていた方のリアルな経験談を頂けたり、数学や物理ではない領域のプロの意見を頂けたり。これからも、興味のある渋滞学の研究を続けてみたいと思います。やりたいことや選択肢がたくさんあって、行きたい大学をなかなか絞れずにいるのが今の悩みです。

「ベネッセSTEAMフェスタ」出展部門ご紹介

ソーシャルイノベーション部門

身近な気づきや課題意識を元にどのように行動し、周りにどのような変化をもたらしたか、自身が何を学んだかを発表する部門です。
以下の評価項目で審査を行います。
1)どんな行動をしたか
2)周りにどんな変化をもたらしたか
3)自身にどんな変化が起こったか

アカデミック部門

学術的な興味関心を下に取り組んだ探究・研究活動を発表する部門です。
以下の評価項目で審査を行います。
1)主張
2)根拠
3)学際的な影響
4)先行研究
5)今後の展望

School Maker Faire 部門

School Maker Faireは株式会社オライリー・ジャパンのライセンスの下、株式会社ベネッセコーポレーションが主催します。

「まずは作ってみよう」「挑戦してみよう」という気持ちで作り上げた作品を発表する部門です。
必ずしも明確な課題意識や学術的な興味関心によるものでなくても、以下の観点で評価します。
1)作ろうと思ったきっかけ
2)試行錯誤した点

「新しい学びフェスタ」アーカイブはこちら

2019年8月開催「School Maker Faire」レポートはこちら



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